桜美林の「成長力」は、
「出会い」から生まれる。
桜美林大学をヒモトク。
学生たちが卒業後も伸び続けられる理由は、
学群、サービスラーニング、国際交流・・
桜美林にしかない学びと経験にある。
大学を選ぶ時に、将来やりたいことが明確でないことに不安を感じなくてもいい。
「企業人事担当者から見た大学イメージ調査」で、「対人力」が全国私大5位に入るなど学生たちが安定した評価を得ている桜美林大学。「行動力」においても全国私大7位だが、入学時点では、やりたいことが見つかっていない場合も多く、自信がある学生ばかりではないという。
では、なぜ卒業時に企業からここまで評価されるほど成長できるのか。
鍵となるのが、在学中の出会いなのだ。実際に成長していく学生を見ていると、入学時の興味にとらわれず、大学のサポートを受けながら、さまざまな分野の学びや人と出会うことで、自分のやりたいことを見つけたり、強みを広げたりしていくケースが多い。
重要なのは、その“出会いの機会”がどれだけ開かれているかだ。桜美林大学には、学問、社会、そして世界につながるいくつもの入り口が用意されている。試行錯誤を重ねる中で、自分の可能性が広がっていく。その経験の積み重ねが、卒業後も伸び続ける力につながっていく。桜美林大学が掲げる「成長力」とは何か。ひも解いていこう。
桜美林大学をヒモトク9つのキーワード
永谷 良夫
<ライター プロフィール>
(株)創研にて20年にわたり高校・大学・専門学校のパンフレット、DM、WEBサイト、動画、進学情報誌の記事などのディレクションや取材・ライティングを担当。総合大学、単科大学、専門学校、高校と幅広い校種を100校以上手掛ける。取材を得意とし、学生、教員、卒業生などとの対話を通して、学校と取材対象者の両方の魅力を引き出すことをモットーとする。
学びをヒモトク
社会を「自分ごと」にできた時が、
成長の第一歩となる。
人はどのような経験を通して成長するのだろうか。
桜美林大学の「サービスラーニング」は、地域や社会の現場に入り、人々と関わりながら学ぶ教育プログラムだ。地域の子どもたちや外国につながる子どもたちの居場所・学習支援をはじめ、幼児教育、農業、緑地保全、動物保護、災害支援、国際協力など、その内容は多岐にわたる。特徴的なのは、ボランティア体験とは一線を画すことだ。教室での学習で社会課題の理解を深め、現場に入り、地域の人と相談しながら、「地域にとって意味のある活動」を行い、ともに地域を作っていく。そして経験を振り返り、次の行動につなげていく。そのサイクルそのものが学びとなる。
サービスラーニングを担当する教員は、「自分ごと」という言葉を何度も使った。ニュースや授業を通して社会課題を知ることはできる。しかし、実際にその現場に足を運び、地域の人々や当事者と出会った時、それまで他人事だった問題が、自分自身の問題として見えてくる。そこから「自分には何ができるだろう」と考え始めることが、成長の第一歩なのだという。
サービスラーニングを経験した卒業生の中には、教育、福祉、農業、観光、行政など、人や地域を支える職を選択する者が多い。一方で、そうした仕事に就かなかったとしても、社会の出来事に関心を持ち、自分にできることを考え続ける姿勢が身についているという。印象的なのは、「自分なりの問題意識が生まれると、自ら新しい挑戦を探し始める」という言葉だ。その繰り返しが、卒業後も成長し続ける力につながっていくのだろう。
未来を先取りする授業で
自ら問いを立て考える力が身につく。
桜美林大学の教員たちは、自分の専門分野で社会の課題と向き合い、未来をより良くするための研究に取り組んでいる。さらに、学生たちが社会の変化を自分ごととして考えられる学びへとつなげていることがこの大学らしい。
その一例を見てみよう。「ディズニーランド」を経営的、空間的、人間工学的、心理的な側面で研究しビジネスに活かす。教科書や図鑑に描かれている「科学イラスト」など、「科学コミュニケーション」で科学と社会をつなぐ。デジタル社会における情報の精査や発信の仕方、AIとの上手な付き合い方を伝える。「心理社会的な支援」で、被災者が自分たちの力で回復していく過程を支えたり、戦争などショッキングな出来事との向き合い方についてサポートする。日本のスポーツを産業として成長させる。生涯学習を通じた高齢者の生きがいや地域社会との繋がりを促す。超高齢社会における観光立国への整備。教育格差の是正。「学修者本位」の教育への転換。住民参加など地域に根差した演劇教育。「身体心理学」から幸せホルモンを発見。汚染土壌や廃棄物など「負の遺産」を次世代に残さないために。
これらの教員陣が展開するのは、今、社会で起きている課題と向き合いながら、未来を考える授業である。そこで求められるのは、調べればわかる「答え」ではなく、自ら問いを立て、多角的に考え続ける力だ。その力が卒業後も成長し続けるための土台になるのだろう。
変化の時代に必要なのは、
「掛け合わせて学ぶ力」だ。
人が持つ興味や関心は一つだけとは限らない。そして、学生が抱いたものであれば大切にしたい。桜美林大学の「メジャー・マイナー制度」にはそんな思いが感じられる。自分が主として選んだ学問「メジャー(主専攻)」と、それと近接する領域・異なる学問領域「マイナー(副専攻)」の両方を学べるしくみだ。
リベラルアーツ学群 4年(取材当時)の佐々木千翔さんは、警察官を目指しているが、公務員に必要な「法・政治学」をマイナーに選択し、メジャーで学んでいるのは「科学コミュニケーション」だ。もともと理系は苦手だったが、科学を社会と結び付けて学ぶことにとても興味を持ち選んだ。科学コミュニケーションを通して得られた、人や社会の問題点を多角的視点から考える力などを警察官の仕事に活かしたいという。
AIの普及などにより社会が大きく変化していくこれからの時代には、一つの専門性だけでなく、複数の知識や視点を掛け合わせながら課題に向き合える力が求められている。異なる学問領域を横断して学ぶことで、多角的に物事を捉える視点や、自分ならではの強みが育まれていくのだ。桜美林大学の学びは、変化に対応しながら成長し続けるための土台にもなっているに違いない。
生活をヒモトク
留学生とともに乗り越える経験が
自分の価値観を広げていく。
桜美林大学の留学・海外研修は、プログラム数や留学派遣実績で高い評価を受けているが、キャンパスに行けば外国人留学生と日常的に触れ合える環境にこそ、実は国際教育の充実さがあらわれている。
町田キャンパスにはGlobal Supporters、新宿キャンパスにはBuddy’s という学生たちによる国際交流団体があり、さまざまなイベントを企画、実施している。「世界の言語でCooking」は、グローバル・コミュニケーション学群の学生有志による子どもを対象とした料理教室だ。フィリピン、韓国、ベトナム、アメリカ、インドネシアにルーツを持つ学生や留学生が講師となり、それぞれの国の言語を使って教えていることが特長だ。
留学生とイベントなどで交流できる大学は多いが、桜美林大学の特長は、学生と留学生が単に交流するだけでなく、ともに企画や運営を担っていることだろう。異なる文化や価値観を持つ相手と協働する中で、自分とは異なる考え方や視点にも触れていく。そうした経験を重ねることで、世界への理解だけでなく、自分自身の価値観も広がっていく。桜美林大学の国際性とは、語学力だけではなく、人と向き合う力を育てる環境でもあるのだ。
バズるSNSから昼寝実験まで、
幅広い学びが成長のきっかけになる。
桜美林大学の「学群制」は、多様な学びとの出会いを生み出す仕組みである。他大学の学部制と異なり、一つの専門分野を追究するだけでなく学群のテーマに関連する分野も横断的に学ぶことで、新しい興味や視点に出会える環境が広がっている。
まず注目したのがリベラルアーツ学群だ。メジャー・マイナーの組み合わせが600以上あり、アニメ・ゲームなどの現代ポップカルチャーから心理学、経済学、物理学や情報科学まで、日常的に組み合わせて学んでいる。教育探究科学群は、昼寝が学習に有効かを実証実験するためにキャンパス内に昼寝部屋を作ってしまった。まさに教育に携わる方法を探究する学群ならではだ。ビジネスマネジメント学群では、学生が企画から運営、売り上げ管理までを担当し、学内カフェを経営する授業があり、キャンパスを学びの実験の場にしている。株式会社電通の協力のもと、「ブラックサンダー」をバズらせるSNSマーケティングの立案も行っている。
5つのキャンパスで展開される7つの学群には多様な学びがあり、学生たちにつねに刺激を与えている。一つの分野だけでは出会えなかった価値観や経験に触れることで、視野は広がり、自分自身の可能性にも気づいていく。そうした積み重ねが、変化の時代に求められる「成長し続ける力」を育てていると言える。
英語限定、学生運営カフェ、謎部屋…
個性的な環境が「挑む力」を引き出す。
人を成長させる大学には、学生が自然と行動したくなる環境があるのではないだろうか。
桜美林大学の5つのキャンパスを見て、改めて実感した。町田キャンパスにある「ブラウンバッグカフェ」はグローバル・コミュニケーション学群向けに使用言語は英語に限定している。同じキャンパス内にある「理化学館」の屋上には、リベラルアーツ学群の理系授業で使う天体観測・気象観測の設備もある。ビジネスマネジメント学群の拠点・新宿キャンパスには、学生中心で「桜珈琲店」が運営され、「さくらラウンジ」では企業の協力のもと空間ビジネスに挑んでいる。「音楽ホール」「演劇スタジオ」「アトリエ」が整備された東京ひなたやまキャンパスでは、芸術文化学群の学生にとって創作や本物に触れる場になっている。教育探究科学群が学ぶ相模原キャンパスは、学生の自主性や発想の柔軟性が生まれるように、森をコンセプトとした通称「森部屋」、学生が自由に飾り付けられる「謎部屋」など、個性的な交流の場となっている。航空学群が学ぶ多摩キャンパスにある訓練用の操縦装置では、実際の飛行機と同じもので学べる。
英語で会話する、店舗を運営する、本物の設備に触れる——。5つのキャンパスには、学生たちの挑戦を引き出し、新しい経験や価値観に触れさせる環境が広がっている。環境そのものが、成長を後押しする役割を果たしているのだ。
将来をヒモトク
4年間でやりたいことを見つけるから、
納得のいく就職先と出会える。
93.9%という高い就職率を誇る桜美林大学。注目したいのは、芸術文化学群の89.5%という数字だ。一般的に就職につながりにくいと言われる分野でも、学生と企業のマッチングなど、その先のキャリアを視野に入れた就職支援が行われていることがわかる。大学全体の就職先も、国土交通省、警視庁、日本郵便、日本航空、全日本空輸、日立製作所、サントリーホールディングス、JTB、電通グループなど、公務員から金融、メーカー、航空、広告業界まで多岐にわたる。
スポーツシューズメーカーのニューバランスジャパンに就職した卒業生は、「スポーツに関わる仕事がしたい」という思いから入学し、「小売経営論」や「ブランド論」など、ビジネスに必要な授業を幅広く学んで夢を実現した。桜美林大学の「学群制」は、専門分野を深めながらも、興味や関心に合わせて他分野も学べるため、4年間かけてじっくり将来を設計することに適している。そけが就職実績の幅広さにつながっていると言えよう。
さらに、キャリアアドバイザーとの面談は、「就職に有利かどうか」だけでなく、「どんな働き方をしたいか」「どんなことに興味を持てるか」という視点から、一方的に答えを与えるのではなく、一緒に進路を見つけていくのだという。その積み重ねが、“就職先を決める”だけではない、卒業後も成長し続けるためのキャリア形成につながっていくのだ。
実績は2025年度卒業生
「対人力」私大5位。
協働が「社会で通用する力」に。
桜美林大学は、「企業の人事担当者から見た大学イメージ調査」で、「対人力」私大5位、「行動力」「独創力」私大8位にランクインした。(日本経済新聞社・日経HR実施)ただ、特徴的なのは、単に“就職に強い”ということではない。企業側から、「人と協働する力」が高く評価されている点だ。
桜美林大学キャリア支援部によると、採用試験のグループディスカッションでは、MARCHクラスなどの学生たちと一緒に参加する場面でも、桜美林大生が自然に場を動かす役割を担うケースが多いという。話し合いのきっかけをつくったり、発言の少ない学生に声をかけたりと、周囲を巻き込みながら議論を進めていく姿が見られるそうだ。
その背景には、1年次から積み重ねてきた経験がある。授業では、話し合い、発表し、意見をまとめ、協働する機会が多い。学生生活の中でも、多様な人と関わりながら、一緒に何かをつくる経験を重ねていく。桜美林大学で育まれているのは、単なる“話す力”ではない。多様な人と関わり、協働しながら、自分の役割を考えて行動する力だ。そうした経験の積み重ねが、社会に出た後も成長し続けられる土台になっているのだろう。
出会いを力に変えられる人こそ、
卒業後も成長し続ける。
成長は、大学で完成するものではない。卒業後も変化し続けることが、本当の意味での成長であろう。
それを象徴する一人が、モンゴル出身でリベラルアーツ学群卒業生のルハムザヤさんだ。ジャーナリストを志して入学した彼女は、在学中に教育学やコミュニケーション学など、専門以外の分野にも積極的に触れ、子ども向けの絵本制作に取り組んだこともある。そこには想像以上に多様な学生との出会いがあったという。異なる考え方や価値観に触れる中で、興味や関心の幅が少しずつ広がっていった。
卒業後はモンゴルでジャーナリストとして活動し、その後、日本の児童発達支援センターで働く機会を得て再来日した。子どもたちと向き合う中で、今度は言語聴覚士を目指して大学院へ進学。障害を持つ子どもたちへの支援について理解を深めた。ジャーナリズムと福祉という一見異なる経験が、現在の活動につながっており、将来的には日本とモンゴルの良さを融合した児童発達支援施設の設立を目指している。入学時に描いていた将来像と、今の姿は決して同じではないが、その変化こそが成長であろう。社会に出た後も、自ら学び、変化し続けていく力。その土台が、桜美林大学の4年間で育まれているに違いない。